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利用のきっかけ(制度の現状)

法律上、判断能力の低下した方(認知症や物忘れが多い方)には、成年後見制度を利用することが建前です。 では現実の生活では、どのように取り扱われているのか?

一言で簡単にご説明するならば、次の特徴があります。

・「お金を扱う機関」 → 法律(成年後見制度)を厳格に運用している
・「区役所等の公的機関」 → 成年後見制度の利用を積極的に促す。
・「介護施設等」 → 成年後見制度を積極的に促すところは少なかったが、最近では制度を利用するように促す施設も増えてきた。

金融機関 の取扱い

金融機関たる銀行、信託銀行、その他お金を取り扱う機関では、法律(成年後見制度)を厳格に運用しています。 厳格に運用しているということは、どうゆうことか?

(1)判断能力が低下している本人自身が窓口に来ても、預貯金の支払をしない
(2)本人に代わって、ご家族が預貯金を下ろしに来ても、預貯金の支払はしない
(3)銀行員が本人のいる病院等の施設に訪問したとしても、判断能力が低下している本人へ預貯金を支払うことはない 
  

上記だけ読むと非業なことをしていると思うかもしれません。しかし、金融機関はこのように"支払わないこと"によって、本人の財産を保護しているのです。 具体的には

・上記(1)
最近では、判断能力が低下した高齢者を狙った詐欺や悪徳商法が蔓延しています。オレオレ詐欺の電話や振込め詐欺など、かなりの確率で一般家庭に電話がかかってきております。そんな詐欺に対してキチンとした判断能力がある者であっても騙されることがあるのですから、高齢者はなおさらです。

・上記(2)(3)
多くの場合、本人の入院費や施設費を引き出すために、本人の代わりに親族が銀行へ来ることが多いのでしょうが、中には親族ご自身のために判断能力の低下した本人のお金を引き出すことが多発しています。これを「財産の着服」とか「親族横領」という表現をすることがあります。

【最高裁判所 平成23年10月公表】
認知症などで判断力が衰えた高齢者らの財産を守る「成年後見制度」をめぐり、後見人などを務めた親族が着服した額が、10か月間(平成22年6月〜平成23年3月)で、少なくとも総額18億3000万円にのぼることが、最高裁が実施した初めての調査で分かった。
最高裁によると、全国の家庭裁判所で6月〜翌年3月の期間につき調べた結果、計182件の着服が判明した。不正行為により家裁が後見人らを解任した件数も2001年の51件から、昨年の286件へと急増していた。   

上記の公表で気を付けるのは、上記の数字はあくまで「家庭裁判所から選任された成年後見人」が対象の調査であることです。すなわち、ご本人の判断能力が低下しているが成年後見制度は利用していない場合の着服は含まれていません。
家庭裁判所の監督をかいくぐっての財産着服ですが、家庭裁判所の監督の及ばない親族では、その着服額は想像できない額になるのは明白です。

親族であっても容易に本人の財産を引き出せない様にすることによって、金融機関は本人の財産を守っているのです。





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